郵便局に並ぶ車両=5日、東京都内

 国土交通省は25日、配達員の酒気帯びの有無を確認する法定点呼を適切に実施していなかった日本郵便に対し、各地の郵便局などで保有する全てのトラックやバン約2500台による貨物運送事業の許可を取り消した。貨物自動車運送事業法に基づく最も重い行政処分で、大手事業者が受けるのは異例。同社は今後5年間、許可の再取得ができず、物流網全体にも大きな打撃となる。

 日本郵便は4月、集配業務を担う全国の郵便局のうち75%に当たる2391局で点呼業務が不適切だったと発表。今月17日には点呼総数の18%相当、10万2千件で記録簿の改ざん(不実記載)があったと明らかにした。

 国交省は特別監査を進め、今月5日に処分案を提示した。