イランの弾道ミサイルの残骸=24日、イスラエル北部(ロイター=共同)

 【テヘラン、エルサレム共同】イランとイスラエルは24日の停戦合意を受け攻撃を沈静化させた。トランプ米大統領が合意を発表した停戦はほぼ維持されているようだ。両国とも13日からの交戦での「歴史的勝利」を主張。敵対状態は続き情勢は依然、不安定だ。米メディアは、米軍のイラン核施設攻撃が核開発計画を数カ月遅らせただけだとする米情報機関の分析を報じた。トランプ氏は25日、核施設攻撃が戦争を終結させたとし、広島と長崎への原爆投下と「本質的に同じだ」と述べた。

 トランプ氏は訪問先のオランダで、停戦は「うまくいっている」と記者団に語った。イランの核施設は完全に破壊されたとし、核開発を「数十年」遅らせたと主張した。

 イランのペゼシュキアン大統領は24日、イスラエルが一方的に始めた戦闘を「イランの意志で終わらせた」とし「歴史的な大勝利だ」と誇示。イスラエルのネタニヤフ首相は声明で、核と弾道ミサイルの二つの脅威を排除した「歴史的勝利」と主張した。両国とも相手側の合意違反があれば攻撃を再開する構えだ。