文章などを自由に投稿できるサイト「note」の運営会社は8月から、AIの学習データ用として、開発企業側に投稿文の提供を本格的に始める。提供するかどうかは書き手が選べ、希望者は対価を受け取れる。
著作権法では原則、AIの学習に著作物を許諾なしで使えるため、創作者から無断使用への懸念や反発の声が出ている。権利や対価の在り方が議論となる中、国内最大級のプラットフォームであるnoteの取り組みは、注目を集めそうだ。
noteの書き手は記事を無料で公開したり、販売したりできる。年間の投稿数は1千万件規模に上る。
noteによると、取り組みの対象は投稿記事の本文で、他の記事へのコメントなどは含まない。画像や音声、動画も対象外。noteからAI開発企業へのデータ提供を拒む場合は、書き手がサイト内で設定する。
データはnoteが契約する国内外の企業が、AIの品質を高めるために使用する。noteは対価が出る記事と金額の考え方について、閲覧数や文字数、専門性などから「学習データとしての有用性を総合的に評価し決定する」と説明している。