航空機内窃盗の被害届受理件数

 国土交通省が公表する2024年の旅客数上位5空港を管轄する警察に、航空機内で発生した窃盗被害件数を尋ねたところ、うち3空港で前年を上回っていたことが28日、分かった。新型コロナウイルス禍が収束し、円安でインバウンド(訪日客)が増えたことなどが要因とみられる。機内で就寝中に現金を取られるケースが多いとされ、専門家は「早急な対策が必要」と訴えている。

 国交省東京航空局と大阪航空局によると、国内線、国際線を合わせた旅客数(速報値)の上位5空港は羽田、成田、関西、福岡、新千歳。共同通信が今年5月に各空港を管轄する警察に取材し、機内窃盗として受理した被害届の件数を調べた。

 それによると、増加は成田、関西、福岡の3空港。23年と24年の件数は、成田が8件から17件(2・1倍)、関西が10件から17件(1・7倍)、福岡が3件から10件(3・3倍)。羽田は18件から9件に減少。新千歳はそれぞれ1件で増減なしだった。