「御巣鷹の尾根」で「×岩」の印を塗り直す黒沢完一さん=28日午前、群馬県上野村

 520人が犠牲となった1985年の日航ジャンボ機墜落事故から8月12日で40年となるのを前に、現場となった群馬県上野村の「御巣鷹の尾根」で28日、事故当時に捜索活動の目印とした通称「×岩」を保存するため、地元で尾根を管理する黒沢完一さん(82)が×印を白いペンキで塗り直した。

 黒沢さんによると、5年ぶりの作業。はしごを使って印を塗り直した。岩は高さ約4・5m、横幅約3・5mで、山頂付近の「昇魂之碑」近くにある。群馬県警などが救出や捜索活動の目印としていたが、印は風雨にさらされ薄くなっていた。

 黒沢さんは「象徴的な場所。遺族が印を見えるよう、5年後も塗り直したい」と語った。