大分県別府市の大学生2人死傷ひき逃げ事件から3年となった29日、県警の警察官がJR別府駅前でチラシを配り、殺人などの容疑で重要指名手配している八田與一容疑者(28)に関する情報提供を呼びかけた。県内各地のほか、北海道、東京、愛知、大阪、福岡、沖縄の6都道府県でも実施。広範囲で捜査を進め逮捕を急ぐ。
別府駅前では午前10時前から警察官約10人が県内外から訪れた人にチラシを手渡した。別府署の藤本努刑事課長は「どんなささいな内容でも情報提供をお願いします」と述べた。これまでに1万件を超える情報が寄せられ、延べ4万人以上の捜査員を投入して行方を追っている。
事件は2022年6月29日夜に発生。八田容疑者は別府市の県道で信号停止中のバイク2台に、軽乗用車を時速100キロ近い速度で追突させ、男子大学生1人を死亡、別の男子大学生1人を負傷させた疑いがある。
警察庁は今年6月、道交法違反容疑に殺人と殺人未遂容疑を追加したため、公訴時効がなくなった。情報提供は別府署、電話番号0977(21)2131。