米連邦議会議事堂=1月、ワシントン(AP=共同)

 【ワシントン共同】米議会下院は3日、減税や不法移民対策の強化といったトランプ大統領の目玉政策を盛り込んだ法案を賛成多数で可決した。上院でも既に可決しており、議会を通過した。トランプ氏が署名する。超党派の議会予算局(CBO)によると、法案が実行されれば、財政赤字は今後10年間で3兆4千億ドル(約490兆円)増える見込み。

 下院採決は賛成218、反対214で、与党共和党から2人が反対票を投じた。トランプ氏は独立記念日の4日までに法案を成立させるよう議会への圧力を強めていた。

 法案は、第1次トランプ政権が導入した所得税減税の恒久化が柱。2025年末の期限が迫り、延長しなければ事実上の増税となる見込みだった。昨年の大統領選で掲げたチップ収入や残業手当への課税免除は、28年末まで実施する。国境管理の強化のほか、次世代ミサイル防衛構想「ゴールデンドーム」の支出も盛り込んだ。

 連邦政府の債務上限は5兆ドル引き上げた。