企業・団体献金の禁止を求める地方議会の意見書

 企業・団体献金の是非を巡る議論は、先の国会でも結論が先送りされた。禁止を求める意見書を国会に提出した地方議員らは、規制強化を主張しつつ“逃げ切り”を図った自民党に向け「中途半端な形で終わらせず、しっかり前に進めて」と要求。空前の物価高が続く中、企業献金の議論に時間を割くべきではないとの意見も聞かれた。

 「意見書を出した立場としては、禁止に向けてしっかり前に進めてもらいたいという気持ちだ」。大阪府交野市の岡田伴昌市議が力を込める。

 多額の企業献金を受ける自民は、存続を前提に透明化の向上を提案。「禁止すれば政党交付金への依存が強まり『官製政党』になってしまう」(小泉進次郎氏)と繰り返し訴えた。岡田氏は「中途半端に規制強化という形で終わってしまうより、次の国会で議論を深めてほしい」と求めた。

 衆参両院は、東京地検特捜部による捜査が本格化した2023年12月以降、禁止を求める意見書を複数の地方議会から受け取った。今年6月25日現在、大阪府や茨城県取手市、京都市など29に上る。