科学技術振興機構(JST)は4日、政府が拠出する「大学ファンド(基金)」の2024年度の運用実績を発表した。株式配当や利息を含めた当期純利益は2560億円で、23年度の1167億円に続き黒字になった。トランプ米大統領の就任後、金融市場は不安定だが、担当者は「着実に運用し、23年度より黒字額は増えた」と話した。
昨年「国際卓越研究大学」の第1号に認定された東北大に約154億円、博士課程の学生を支援する大学に約167億円を運用益から助成した。文部科学省は今年6月、海外の優秀な若手研究者を受け入れる大学も助成対象とするよう基本方針を改定した。規模は25年度から3年間で33億円。
株式や債券などの収益額も1882億円の黒字。22年3月に運用を始めた当初の収益額は604億円の赤字だったが、23年度から黒字を確保している。