【サンパウロ共同】中国やロシアなど主要新興国でつくるBRICSの首脳会議が6日、ブラジルのリオデジャネイロで開幕する。昨年加盟したイランへの米国とイスラエルによる攻撃が主要議題の一つになるとみられるが、加盟国間で意見が隔たり、首脳宣言の取りまとめは難航が予想される。影響力拡大を目指すBRICSは利害対立が増えて壁に直面、同床異夢の様相を呈している。
ブラジルメディアによると、イランが米国とイスラエルを厳しく批判する宣言を求めているのに対し、欧米への配慮から強い表現を望まない加盟国もあるという。議長国ブラジルはBRICSが反欧米の枠組みと見なされるのを避けたい考え。宣言は形式的な内容になるとの見方も出ている。
今回の首脳会議は2日間の日程で、ブラジルのルラ大統領や来年の議長国インドのモディ首相らが出席する。中国は習近平国家主席が初めて首脳会議を欠席し、代わりに李強首相が参加。ロシアはラブロフ外相が出席し、プーチン大統領はオンラインでの参加を予定している。