最高裁判決を受け、厚労省で担当者(左端)に要請書を提出する原告団=7日午後

 生活保護基準の引き下げを違法とした最高裁判決を受け、訴訟の原告団は7日、厚生労働省に判決後では3度目となる申し入れをした。今後の対応を専門家で審議するとした同省の方針は「信頼関係をないがしろにし、差別的姿勢だ」として、撤回と原告団との交渉が必要だとしている。

 応対した厚労省担当者は撤回を否定した。原告団が繰り返し求めている謝罪は「判決を踏まえて適切に対応する」などと述べるにとどめた。

 申し入れに先立ち、厚労省前でマイクによる抗議活動も行い、神奈川県の原告高橋史帆さん(42)は「違法がはっきりしたのに一言の謝罪もないのが信じられない」と批判した。