奈良国立博物館(奈良市)は8日、「第77回正倉院展」を10月25日〜11月10日に開催すると発表した。紺色のコップ形ガラス容器「瑠璃坏」や、織田信長らが一部を切り取ったとされる香木「黄熟香」(蘭奢待)など、正倉院に伝わる宝物67件が出品され、うち6件は初公開。日時指定の前売り券を販売する。

 象牙や鹿角などを使った寄せ木細工が美しいすごろく盤「木画紫檀双六局」や、ヤコウガイの貝殻片やトルコ石などで飾られた「平螺鈿背円鏡」など、聖武天皇ゆかりの品も観覧できる。

 ほかに、東大寺大仏の開眼法要に用いられた特大の筆「天平宝物筆」など。初公開となる古文書もある。