水素ガスを利用した調理器「水素グリラー」で焼かれる食材=9日午後、愛知県刈谷市

 トヨタ自動車グループのジェイテクトは9日、水素ガスを利用した調理器「水素グリラー」を、愛知県刈谷市にある本社のレストランに導入したと発表した。水素社会の実現に向けた取り組みの一環で、毎週水曜日を「水素の日」として、主に社員向けにこの調理器で作った料理を提供する。7月のメニューはウナギのかば焼きだ。

 水素グリラーはトヨタとガス機器大手のリンナイ(名古屋市)が共同で開発した。水素は燃焼時に二酸化炭素(CO2)を出さない点が特徴。環境負荷の低い次世代燃料として、トヨタは普及に力を入れている。

 9日はレストランで報道陣向けの試食会が開かれた。パンやトウモロコシ、カボチャなどの食材を網の上で焼く実演もあった。担当者によると、水素グリラーは水蒸気が発生するためスチーム効果が期待でき、食材が水分を含んでみずみずしく焼き上がるという。