関西電力は11日、原子力事業本部(福井県美浜町)敷地に建設を予定している緊急時対策所の建設資材として、原発から出る廃棄物のうち放射能レベルが極めて低い「クリアランス金属」を使用すると発表した。建物の建設資材にクリアランス金属を再利用するのは国内初という。
関電によると、緊急時対策所は、福井県内の原発で事故が起きた際に支援を統括する施設で、2029年ごろの運用開始を予定している。鉄筋の一部に、日本原子力研究開発機構の新型転換炉ふげん(同県敦賀市)から出たクリアランス金属5トンを再利用する。ふげんは廃炉中で628トンのクリアランス金属が保管されている。