国立健康危機管理研究機構は15日、全国の医療機関から6月30日〜7月6日の1週間に報告された、激しいせきが続く「百日ぜき」の患者数が、速報値で3578人だったと明らかにした。現在の集計法となった2018年以降での最多を3週連続で更新した。今年の累計患者数は4万3728人。4千人余りだった昨年の10倍を超えている。
1週間当たりの患者数は前週より225人多かった。患者は10代以下の子どもが中心となっている。
「百日ぜき菌」が原因の感染症で、感染力が非常に強く、飛沫や接触により広がる。7〜10日の潜伏期間を経て風邪の症状が現れ、次第にせきが激しくなる。回復まで2〜3カ月かかるとされる。乳児では重症化しやすく、肺炎や脳症で死亡することがある。