共同通信の参院選情勢調査で、全国32の改選1人区のうち、14選挙区で無所属を含む野党系が先行している。3、4両日に実施した序盤情勢調査の8選挙区から拡大した。自民党がリードするのは全体の半数程度から9選挙区に減り、苦戦している現状が浮き彫りになった。残る9選挙区で競り合っている。
1人区の勝敗は全体の行方を左右する。2022年参院選では事実上の与野党一騎打ちは11選挙区にとどまり、自民が28勝4敗と大勝した。今回は立憲民主、日本維新の会、共産、国民民主の4野党が候補者調整を進め、17選挙区で自民と一対一で対決。一本化によって政権批判票の分散を防ぎ、一定の効果が上がっているもようだ。
野党は東北、四国で全勝する可能性がある。保守地盤が厚いとされる宮崎、鹿児島でも前に出る。新潟や長野、三重などでは序盤のリードを維持。
接戦は福島、栃木、山梨、岐阜、和歌山、岡山、佐賀、熊本、大分。自民はこのうち半数以上の選挙区で優位だったが、追い上げを許した。
自民が有利なのは、群馬、富山、石川、鳥取・島根、山口、長崎。