戦時下のハンセン病患者の被害を知ってもらおうと、東京都東村山市の国立ハンセン病資料館が19日から「戦後80年―戦争とハンセン病」を開催する。資料館学芸員の吉國元さんは「戦力として『不要な身体』とされた患者の被害を見てもらい、病や障害を理由とした差別が繰り返されない社会の実現につなげたい」と話す。
展示は従軍中にハンセン病を発症した軍人や軍属らに着目。療養所で見つかった恩賜もしくは軍支給の義足や、当事者の証言映像を公開する。植民地支配下にあった韓国・小鹿島の療養所で使われた拷問道具も写真で紹介し、民族差別によって人権侵害が深刻化した実態に迫る。
入場無料で8月31日まで。