参院選や政治について自らの考えや思いを述べる田中丈湧さん=10日、岐阜新聞本社(撮影・坂井萌香)
参院選や政治について自らの考えや思いを述べる笠井大和さん=10日、岐阜新聞本社(撮影・坂井萌香)
参院選や政治について自らの考えや思いを述べる児玉樹斗さん=10日、岐阜新聞本社(撮影・坂井萌香)

 参院選も終盤戦に差しかかり、投票日まであと2日。物価高対策を最大の争点にした論戦は熱を帯び、有権者の注目も高まっている。報道各社の情勢調査でも「関心がある」と答える割合が軒並み高くなっており、若者も同じ傾向だ。若い世代は選挙戦のどんな部分に注目し、政治をどんな風に見つめているのか-。県内の大学生3人から論戦に対する印象や若者の政治参画について聞いた。

 選挙戦では現金給付や消費税減税といった暮らしの支援策を巡って与野党で主張が分かれているが、岐阜聖徳学園大3年の田中丈湧(じょう)さん(21)は「2万円給付はバラマキとしか思えないし、生活に困っている人には一時的な解決にすらならない」とばっさり。岐阜協立大4年の笠井大和さん(21)は「消費税を減税するなら財源をどこで補うのかが気になる。給付金も物価高対策としては焼け石に水なのでは」と手厳しい。朝日大3年の児玉樹斗(たつと)さん(21)は一部の政党が公約に盛り込んだ大学無償化に引かれながらも「年間で数兆円ぐらい費用がかかる。関係のない人たちをどう納得させるんだろう」と疑問を持つ。

◆物価高に関心でも雑談は気が引ける

 とはいえ物価高騰は人ごとではない。児玉さんは部活動で使う弓道の矢の値段が1・5倍になって驚いた。笠井さんはアルバイト先のおもちゃ屋さんで客から「値上がりしたね」と言われた。車で通学している田中さんは「1カ月のバイト代が、ガソリン代だけで全部消えたこともある」と嘆く。3人とも即効性のある物価高対策に期待する。

 そんな若者のリアルな声を政治の場に届きやすくするためには何が必要なのか-。...