記者会見する被害者の会代表の里吉竜一さん(左)と顧問の河合弘之弁護士=18日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 不正アクセスで証券口座を乗っ取られたとする利用者が18日、東京都内で記者会見し、失った有価証券の全額補償を求める被害者の会を結成したと発表した。今後、証券会社との交渉や、金融庁などへの申し入れを予定している。

 不正アクセス被害を巡っては、5月に大手証券10社が一定の補償をする方針を発表。顧客に明確な過失がない場合は勝手に売却された有価証券を返還する方針の会社がある一方、態度を明らかにしていない会社もある。

 発表によると、被害の全面回復を求めて証券会社との団体交渉や集団訴訟を検討する。金融庁や証券取引等監視委員会に対しても、被害実態の調査を要請するという。