参院選での与党大敗を受け、野党幹部は21日、続投を表明した石破茂首相の対応を批判し、自民党との対決姿勢を強めた。立憲民主党の野田佳彦代表は「民意を無視して居座り続けるのか。説得力があまりにもなさ過ぎる」と指摘。国民民主党の玉木雄一郎代表は記者団に「驚いた。続投した上でのビジョンを示すべきだ。選挙で示された民意に真摯に向き合っていない」と疑問を呈した。
野田氏は記者団に、「参院選で敗れた意味合いがよく分かっていない」と強調。食料品の消費税率ゼロ%など野党が掲げる政策にも耳を傾けるべきだと訴えた。
首相が物価高などを続投の理由に挙げた点も問題視し「物価高に対して無策だからこういう結果が出た」と話した。立民の大串博志代表代行は今後の国会対応に関し「野党間の連携が取れる形で自公政権に迫る」と記者団に述べた。
日本維新の会の岩谷良平幹事長は首相が代わっても「自民が大胆に改革を実行する想像はつかない」と記者団に語った。共産党の田村智子委員長は会見で「国民の審判には全く背を向けた対応と言わざるを得ない」と断じた。