大激戦の第107回全国高校野球選手権はベスト8が出そろい、いよいよ23、24の両日、ぎふしん長良川球場で準々決勝を迎える。最大の注目は、今大会いまだ登板のない岐阜第一のエース水野匠登と、大垣日大を封じ込めた帝京大可児のエース富田櫂成との左右の岐阜県ナンバーワン投手決定戦が予想される24日の第1試合。さらに連覇を狙った岐阜城北を撃破したジャイアントキラー多治見工が、新生名門県岐阜商に挑む23日第1試合、プロ注目右腕の大垣北・坪真都が、打撃好調のV候補中京に挑む同第2試合、高い戦略性と投手力で勢いに乗る関商工と、分厚い投手陣で初の夏8強に躍り出た高山西が激突する24日第2試合と、好ゲーム目白押し。目が離せない激熱のクオーターファイナルを展望する。(岐阜新聞デジタル独自記事です)

 ◆岐阜第一水野、帝京大可児富田世代ナンバーワン投手対決に熱視線

 
完成度の高い投球術で大垣日大を完封した県ナンバーワン右腕の帝京大可児・富田櫂成

 21日の3回戦第2試合の長良川は近年まれにみるハイレベルな投手戦に湧き上がった。春夏連続甲子園に照準を定めていた大垣日大を帝京大可児の富田が完封し、撃破した。

 富田は最速147キロの直球だけでなく、スライダー、カーブ、フォークと、どの変化球も一級品。低めに投げ込め「高校生としての完成度はかなり高い」とのプロのスカウトの評価がまぎれもない事実であることを証明した。

 その富田が世代ナンバーワンの座をかけて激突するのが、岐阜第一の左腕水野だ。春先、ひじに不安を抱えて以降、順調な回復をみせていたが、ここぞの大一番でフルスロットルの投球をするために登板を回避してきた。いよいよマウンドに立つ日が秒刻みで近づいている。...