戦争の悲惨さを描いたスタジオジブリの名作アニメ映画「火垂るの墓」(1988年)の上映が23日、神戸市兵庫区の「パルシネマしんこうえん」で始まった。8月2日まで。作品は同市や兵庫県西宮市を舞台に描かれ、終戦80年の節目に向け戦争を知らない世代にもスクリーンで見てほしいと企画。この夏、商業用の上映は全国で他に1館のみと貴重な機会だ。
原作は直木賞を受賞した故野坂昭如さんの自伝的短編小説。太平洋戦争末期、父が戦地に赴き、神戸大空襲で母を亡くした14歳の清太と4歳の妹節子が、西宮市の親戚宅や防空壕を転々としながら懸命に生き延びようとする物語だ。
上映は1日1回。料金は一般1800円。