佐賀県伊万里市の民家で住人の母娘が死傷した強盗殺人事件で、70代母親が負った首などの傷が、致命傷になりかねないものだったことが28日、捜査関係者への取材で分かった。県警は、娘への強盗殺人容疑で逮捕したベトナム国籍の技能実習生ダム・ズイ・カン容疑者(24)が、母親に対しても強い殺意を持っていたとみて、強盗殺人未遂容疑での立件も視野に捜査する。
県警によると、カン容疑者はインターホンを押し玄関から侵入。ナイフで日本語講師椋本舞子さん(40)と母親の2人を脅し、切り付けたとみられる。母親は別の出入り口から逃げ、椋本さんは玄関の土間で死亡しているのが見つかった。
隣家の女性によると、母親が血まみれの状態で「助けて」と駆け込んできた。女性は取材に「首と腕にかなり深い傷を負っているようだった。血が噴き出しているように見えた」と話した。
女性によると、カン容疑者は現場から直線距離で約50mにある2階建て民家に、ベトナム人とみられる10人ほどと一緒に住んでいた。