自民党は28日、参院選を総括する両院議員懇談会を開いた。石破茂首相(党総裁)は、与党過半数割れの大敗を陳謝した上で「国家に対し、決して政治空白を生むことがないように責任を果たしたい」と続投に重ねて意欲を示した。出席者からは続投に批判が相次ぎ、総裁選の前倒しを求める意見も上がった。続投を支持したのは少数にとどまった。
首相は懇談会の冒頭、日米関税交渉合意に触れ「トランプ米大統領との間で決着したことが、着実に実行されるよう全力を尽くし、万全を期す」と強調。森山裕幹事長は、党内に参院選総括委員会を設置し、8月中をめどに報告書を取りまとめると説明した。
出席者の一人は「半分以上から退陣要求が出た」と明らかにした。一方、船田元・衆院議員総会長は懇談会で、米関税措置に対応するには「首相が一番ふさわしい」と続投を支持した。
首相に批判的な旧安倍派や旧茂木派、麻生派の有志議員は、両院総会の招集に必要な数の署名を集めたと主張。懇談会での党執行部の説明を踏まえ、署名を提出するかどうか判断するとしている。