記者会見するマレーシアのアンワル首相(中央)。右はタイのプムタム首相代行、左はカンボジアのフン・マネット首相=28日、クアラルンプール近郊(ロイター=共同)
 トランプ米大統領と電話会談するタイのプムタム首相代行(中央)=28日、バンコク(タイ首相府提供、AP=共同)

 【バンコク共同】国境地帯での軍事衝突を巡りタイとカンボジアが合意した停戦が29日、発効した。両国首脳は軍司令官同士の非公式協議や国境問題を議論する2国間協議の開催でも合意しており、衝突が収束して外交的解決に進むかどうかが焦点。29日未明から早朝にかけて複数の交戦があったとの情報もある。

 タイ外務省によると両国は28日の協議で停戦に合意したが、国境問題に関する交渉はなかった。24日朝の衝突拡大のきっかけになった寺院遺跡「タムアントム」や世界遺産の「プレアビヒア」など歴史的な建造物の領有と周辺の国境を巡る両国の対立は根深く、予断を許さない状況だ。