【ストックホルム共同】米国と中国は29日、スウェーデンのストックホルムで閣僚級の貿易協議を開き、双方が一時停止している24%分の関税の停止期限を3カ月間延長する方向で一致した。米側は、トランプ大統領が協議結果を踏まえて最終判断すると説明した。
トランプ氏は同日、貿易協議の結果を評価し、習近平国家主席との対面会談が「年内」に実現するだろうとの見通しを示した。
貿易協議で米側は中国の過剰生産に懸念を表明したほか、レアアース(希土類)の輸出規制緩和の履行状況を確認した。ベセント米財務長官は協議終了後、イランからの原油購入について中国側に「懸念を伝えた」と説明。ロシアに軍民両面で利用可能な「デュアルユース」技術を販売しているとして、遺憾の意を表明した。
一方で「中国との経済切り離しは望んでいない」とも指摘。対話を通じ、半導体や医薬品などの戦略的な産業でリスクを軽減する必要があるとの認識を示した。
中国商務省の李成鋼国際貿易交渉代表は貿易協議後に「今後も双方は密接な意思疎通を保ち、経済関係の安定的な発展を推進する」と述べた。