能登半島地震で被災した石川県輪島市の輪島港と沖合にある離島舳倉島とを結ぶ旅客船運航が30日、約1年7カ月ぶりに再開した。舳倉島では島を拠点とした海女漁が盛んで、漁復興の後押しになると期待されている。
午前9時ごろ、島民や復興作業関係者約30人と報道陣を乗せた船が輪島港を出発し、約1時間半かけて舳倉島に到着。港周辺には津波で流れ着いたとみられるごみが散乱していた。夕方に帰港する予定。
市によると、当面は週1回往復し、島民と復興作業関係者のみが乗船できる。9月以降の予定は、決まり次第運航会社のホームページに掲載されるという。野鳥の観測地としても有名だが、一般客の利用は島内の安全状況などを踏まえ検討する。
島は輪島港の北約50キロ沖に位置している。津波で漁港の建物や周辺の民家が被災した。島民約50人は地震以降、島で生活できていない。