滋賀県高島市の今城克啓市長(左)に要請書を手渡す陸上自衛隊中部方面総監の遠藤充陸将=30日午後、高島市役所

 陸上自衛隊中部方面総監部(兵庫県伊丹市)は30日、饗庭野演習場(滋賀県高島市)での実弾射撃訓練再開に向け、今城克啓市長に要請書を提出した。今年2月、訓練中に撃ったりゅう弾が行方不明になり、全ての射撃訓練を見合わせていた。

 中部方面総監の遠藤充陸将が市役所を訪れ「地域住民の生活があることを認識し、再発防止に努める」と書面を読み上げ提出。市長は対応を見極め、改めて回答すると応じ、記者団の取材には「事故以降の陸自の対応は誠意があった。判断材料にしたい」と述べた。

 陸自が今月26日に公表した調査結果では、本来は一つ入れる火薬を二つ入れたため、着弾予定地点を大きく越えたとしている。