配備された冷却ベストの内側を見せる日航グループの地上業務担当職員=4日午前、羽田空港

 日航は4日、航空機の誘導や貨物の積み降ろしを担う地上業務の職員に配備を始めた冷却ベストを、羽田空港で報道陣に公開した。ベスト内部に空気を取り込むファンに零下40度まで冷える素材がついており、涼風が背中から首に吹き抜ける。炎天下の作業で熱中症になるのを防ぐ狙いだ。

 日航によると、7月から国内51空港に計約4千着を配備。背部2カ所のファンをモバイルバッテリーで駆動し、風量や温度設定に応じて4〜9時間ほど使える。

 ファンだけのベストと異なり、通電すると冷たくなる特殊な素材を使っており、担当の男性社員は「本当に涼しい。炎天下でも働きやすくなる」と話した。