島根県出雲市の山陰自動車道で発生した事故の現場=5月31日

 国土交通省は5日、高速道路の暫定2車線区間で試験運用している新型防護柵の設置対象を広げる方針を明らかにした。対向車線へのはみ出しによる衝突事故防止が目的で、候補として山陰自動車道の島根県内区間の一部など15路線の計約17キロを示した。今秋から調整を進める。

 過去に事故が起きた区間が主な対象で、7月に正面衝突事故で2人が死亡した徳島道の現場付近も想定。

 国交省は2021年、中央部分にワイヤロープの設置が難しい長大橋やトンネルでの対策として新型防護柵を導入。鋼鉄パイプなどを組み合わせた柵状タイプと、鉄筋コンクリートで壁をつくるタイプの2種類があり、全国約13キロに設置した。