【エルサレム共同】イスラエルメディアは6日、同国が検討するパレスチナ自治区ガザの「完全占領」計画について、当初は中心都市の北部ガザ市制圧と支援物資の配給拠点拡張に重点を置くもようだと報じた。イスラエル政府は7日に治安閣議を開き、計画を諮る予定。計画を実行すれば被害拡大は必至。拘束される人質が危険にさらされる恐れもある。
イスラエルには膠着しているガザの停戦交渉でイスラム組織ハマスから譲歩を引き出すため、段階的に軍事制圧する地域を拡大して圧力をかける思惑がありそうだ。
イスラエルメディアによると、計画ではガザ市の住民に数週間の退避通知を出すなどした後、軍事攻撃を始める見通し。
イスラエル当局者は6日、ガザ戦闘に関し「目的は制圧だ」と述べた。ガザ市などへの攻撃は数カ月に及ぶとの報道もある。ガザ市の住民らを南部に向かわせるという。
イスラエルのネタニヤフ首相は5日に治安当局者らと協議した後、イスラエルがガザの完全な軍事占領に向けて動いていることを示唆した。