佐々木禎子さんの生涯を描いたミュージカル「平和は翼に乗って」の一場面=4日、福岡市

 広島で被爆し、白血病により12歳で亡くなった佐々木禎子さんを題材にしたミュージカル「平和は翼に乗って」が、墓のある福岡市で上演された。日米開戦の発端となった真珠湾攻撃の舞台、米ハワイの劇団の子どもや若者らが出演。広島市でも8〜10日に行われる。

 ミュージカルは、禎子さんが病床で折った鶴が2012年にハワイに寄贈されたことなどを機に制作された。4日の上演では、劇は主に英語で進行し背景に日本語字幕が映された。「三度許すまじ 原爆を」と禎子さん役による日本語の歌声も響いた。

 鑑賞した禎子さんの兄で被爆者の雅弘さん(84)=福岡県那珂川市=は「妹の魂が伝わった」と受け止めた。