保育施設の人材不足

 保育施設の80・3%が、保育士らの人材不足を感じていることが13日、こども家庭庁の委託調査で明らかになった。全体のうち25・3%は、人材不足によってこどもを定員まで受け入れられなかった経験があると答えた。職員が休暇を取得する際の調整で人手不足を実感するなど、現場を回すのに苦労している様子がうかがえる。

 保育人材確保の実情を把握する狙いで、こうした全国調査を政府が行うのは初めて。こども家庭庁は保育士の処遇改善など対策の検討を進める。

 昨年10月〜今年1月、保育施設と自治体を対象に調査。認可保育所や認定こども園など9373施設と41都道府県、1096市区町村が回答した。

 保育施設に直近3年程度で人材不足を感じているかどうかを尋ねると「とても感じている」42・7%、「まあ感じている」37・6%だった。

 不足を感じる場面(複数回答)は「職員の休暇調整」が66・6%で最も多く、「延長保育の時間帯」59・1%、「代替職員の確保」54・6%と続いた。