京都大の吉田寮の築100年を超える「現棟」=京都市左京区(同寮自治会提供)

 京都大の吉田寮(京都市左京区)の築100年を超える「現棟」が不法占有されているとして、京大が寮生らに明け渡しを求めた訴訟の控訴審は25日、大阪高裁で和解した。寮生側が来年3月末を期限に退去し、建物を明け渡す。京大が明らかにした。

 京大は耐震や建て替えの工事を検討するとしており、寮生の一部には工事中の代替宿舎を提供し、工事後の新たな建物への入寮を認めるとしている。

 一審京都地裁は昨年2月、大学側の請求を一部棄却し、「在寮契約は終了していない」として、寮生17人のうち14人の入居契約を認めた。京大側と、入居継続を認められなかった寮生らが共に控訴していた。