農林水産省は27日、国連食糧農業機関(FAO)が島根県奥出雲地域と和歌山県有田・下津地域の2地域を26日に世界農業遺産に認定したと発表した。たたら製鉄で用いた水路を棚田に再利用する仕組みと、石積み階段園でのミカン栽培がそれぞれ評価された。日本の世界農業遺産は17地域となった。
島根県奥出雲地域では、砂鉄の採取のために設けられていた水路やため池を棚田に再利用。砂鉄の運搬や農耕用に飼養していた牛は肉用牛に転換した。稲わらを牛の餌にし、牛ふんを堆肥に活用するなど稲作と畜産を組み合わせた取り組みが行われている。