前回まで、投資家心理の話が続きましたが、きっと、このコラムを読み進められる中で、薄々感じておられるのではないかと思います。
 「個別銘柄を含め、金融商品への投資には性格的な向き不向きがあるのではないか?」と。

 その通りだと思います。
 「もしかして、上手い、ヘタもあるのでは?」とも。

 これも、きっとそうだと思います。たまたまの経験則に過ぎない、と言われればそれまでですが。

 何度繰り返しても同じ道筋をたどってしまう投資家は、それは「勝ち」ではなく、おおよそ「負け」において圧倒的にそうなのですが、偶然以上の確率でそういう人は存在するようです。

◆相場格言でも
 それは、昔からそうだと言われているのです。
 日本証券業協会のHP「相場格言集」でも、偶然の結果として現れる「当たり屋」の対比となる存在として「曲がり屋」の存在について次のように紹介しています。(「当たり屋につけ」外部リンク) 

 一方、これと正反対の格言に「曲がり屋に向かえ」がある。当たり屋はともかく、曲がり屋というのは徹底してツイていないというか、やることなすことがハズレて、その逆はあまり望めない。しかも曲がり屋は、失敗すればするほど意地になって無茶な商いをする人が多い。いわば悪循環である。そこで、曲がり屋が買えば売り、売れば買うという具合いに反対売買をすれば利が得られるという理屈になる。実戦面でも、当たり屋につくよりも曲がり屋に向かう方が成功率は高いとされている。

 あくまでも、これまでの筆者の経験則上としておきますが、こんな性格の方はよく負けていたというか、短期的取引に向かないのではないか、という属性をとりあえず思いつくまま10個あげてみましょう。...