中京が延長十回サヨナラ、大垣日大は八回一挙10点の逆転コールド―。秋季東海地区高校野球岐阜県大会2次トーナメントは27日、ぎふしん長良川球場で準決勝2試合を行い、第1試合は大垣日大が3点を追う八回に打者14人の猛攻で岐阜城北を11―4で下し、第2試合は中京鈴木悠悟、関商工小川輝也の両エースが得点を許さずタイブレークに突入、捕手安江昇穏がサヨナラ打で1―0で決勝進出を決めた。大垣日大高橋正明監督、中京藤本貴久監督がともに「勝てたことをよしとする」と口をそろえる厳しいゲームとなったが、大垣日大は2年連続16度目、中京は5年連続28度目の東海大会出場を決めた。(岐阜新聞デジタル独自記事です)

延長十回サヨナラで東海出場を決め、スタンドに向かって喜びを爆発させる中京ナイン=長良川球場

 ◆中京鈴木悠がさらなる進化で関商工小川輝との投手戦制す

 全国注目右腕の中京鈴木悠が、関商工小川輝との0―0のまま延長タイブレークに突入する投手戦を制して、東海切符を手にし、目指す聖地にまた一歩近づいた。

 この日も立ち上がりから140キロ超えを連発。「準々決勝でホームランも打っているし、一番警戒した」と語る3番鈴木悠人には中越え二塁打を打たれたが、すぐさま4番小川輝を143キロのストレートで空振り三振に切って取った。

 二回には、1死後、右前打されたが、捕手安江との呼吸ぴったりで二盗刺殺。次打者に遊撃内野安打を打たれたが、今度は得意のスライダーで三振に仕留めるなど「ランナーを出してもかえさなければいい」という準々決勝の岐阜総合戦同様に、落ち着いたピッチングを見せた。

 三回からは四球は出すものの七回まで無安打。スライダーを軸にする得意の緩急を生かした幅広い投球を繰り広げたが、この日はさらに一段上の成長も長良川のマウンドに刻み付けた。鈴木悠が語る「フォームの工夫だ」...