各務原市のフェニックスグループの2人にインタビュー

 誰もが働きやすい職場づくりに取り組む各務原市のフェニックスグループでは、若手から高齢者まで、そして外国人も含め、さまざまな職員が活躍しています。そんなフェニックスの2人にお話をうかがいました。

もうすぐケアマネデビュー
グループホームひだまり 久武さん

夫の介護をきっかけに介護職を始め、60歳でケアマネジャー資格を取得した久武さん

-介護職員になったきっかけは。

 10年ほど前に夫が病気になり、介護が必要な状態になりました。介護のことは何も知らなかったため、きちんとした知識を得ることで夫はもちろん自分自身を助けることにつながると考え、「ケアマネジャーを目指すしかない」という気持ちになりました。どうしたらケアマネジャーになれるかを調べ、介護職員としてグループホームひだまりで働きながら目指すことにしました。

-資格の取得状況は。

 介護福祉士はスムーズに取れましたが、ケアマネジャーはさらに5年以上働くことで受験資格が得られますので、昨年10月の試験でやっと合格することができました。そして合格後、実務研修を受けてやっとケアマネジャーになれます。私は1月下旬からフェニックスグループ内の施設にて、徐々に業務を開始する予定です。

-新たな挑戦を振り返ってみて。

 介護の仕事を始めた時、子どもたちに「お父さんが倒れた今、何かしなければ食べていけないんだよ」ということを伝えたくて無我夢中で、当時は50歳ぐらいでしたが年齢を気にしたことはありませんでした。

 ただ、資格の勉強を始めてからは年齢のせいなのか全然覚えられず、歯がゆい思いをたくさんしました。ケアマネ試験に合格したときはすでに60歳。「ケアマネとしてどこも雇ってくれないのでは」と不安になりましたが、介護の仕事をしながら徐々にケアマネの仕事も増やしていくという働き方を提案してくれたフェニックスグループの柔軟さに感謝の気持ちでいっぱいです。

 グループホームで利用者の皆さんと接していて、どれだけ安全安心で快適な空間にしたところで、ご自宅にはかなわないと感じています。ケアマネジャーとして、一日でも長くご自宅で過ごしてもらえるようにサポートしていきたいです。
 

来日2年で介護福祉士取得
特別養護老人ホームメゾンペイネ スミャッナインさん

ミャンマーから来日し中部学院大学短期大学部に通って最短で介護福祉士資格を取得したスミャッナインさん

-日本で介護職をすると決めたきっかけは。

 高校生の時にミャンマーの介護施設でボランティアをして、介護職のやりがいを知りました。ミャンマーにはほとんど介護施設がないので貴重な経験でした。「しっかりと介護を学ぶなら日本に行くべき」と、フェニックスグループでアルバイトしながら中部学院大学短期大学部で介護を学ぼうと2年半前、18歳の時に来日しました。

-日本語や介護福祉士資格取得に向けた勉強については。

 ミャンマーの高校は16歳で卒業し、母国の看護大学に行こうと思っていましたがコロナ禍で入学できず、時間があったので最初は自宅で、途中からは専門学校に通いながら日本語の勉強をしました。日本語能力検定のN3に合格してから来日することができたので、中部学院では留学生別科ではなく、短大入学からスタートさせることができました。学生時代、平日は勉強に専念し、施設でのアルバイトは土日にしていました。アルバイトの際は、皆さん親切に仕事を教えてくださりありがたかったです。ただ、施設にはベトナム出身の先輩はいましたがミャンマーの先輩がいなかったため、日本語で仕事を教えてもらわなければならないのが大変でした。

 それでも誰かに強制されたわけではなく、自分がやりたくてやっていることですから、つらいとは思いませんでした。介護福祉士国家試験は絶対に一回で合格したかったので、平日の帰宅後は復習に充て、無事に一発合格を叶えることができました。

-今後の目標は。

 ミャンマーでは祖父母と同居で、高齢者のことがもともと大好きです。高齢者と関わりながら働けて楽しいです。これからも日本で介護の仕事を続けていきたいですし、いずれは、ミャンマーから日本に介護の仕事をしに来る人のサポートをする仕事などもしてみたいです。