前職は○○!転職で福祉の道へ

 福祉の仕事を始めるのに遅すぎることはありません。別の仕事をした後に縁あって福祉の道に飛び込み、新鮮な毎日を送っている方に話を伺いました。

和裁学校出身の中島さん(心音ケアセンター土岐 土岐市)

 現在小5と小1の子どもを育てています。心音ケアセンター土岐には今年1月に就職しました。高校卒業後は兵庫県にある働きながら学べる和裁の学校に4年間在籍し、岐阜に戻ってきた後は工場で働いていました。内職の仕事をしていた時期もあります。下の子が年長になった頃にふと、「いつか親の介護が必要になったときに備えて」という気持ちになり、介護職員初任者研修を受けました。その流れで介護福祉士実務者研修も受け、せっかくここまで学んだのだからと介護現場で働いてみることにしました。

人と直接向き合う仕事は初めてだという中島さん。一つ一つ丁寧にできることを増やしている

 実務者研修は働きながら受ける方が多いそうですが、仕事と家事と通学を両立できる気がしませんでしたし、初任者研修よりも踏み込んだ内容を事前に学ぶことができ、新たな挑戦への不安を少しは減らすことにつなげられたのではと思います。

 これまで、お客さまに直接向き合う仕事を一切したことがなかったので、サービスをしながらお話をすることに大きな不安がありました。2つの研修を修了しているとは言え、「何かあったら怖い。間違えたらどうしよう」という気持ちは今でも消えません。それでも先輩職員のフォローのおかげで一つ一つ仕事を覚えることができています。また、利用者との関わりが子育てのヒントになることもあり、勉強になっています。

 今は一日4時間ほどの勤務で、子どもの体調によっては急なお休みをいただくこともあるという状況で、働きやすい職場の雰囲気に助けられてばかりです。少しずつでも経験を積み、利用者が必要としていることを自分自身で見極められる職員になりたいです。