壁や床を覆う薄板状の焼き物の名称が「タイル」と統一されてから今月で100年を迎えたのに合わせ、岐阜県多治見市笠原町のモザイクタイルミュージアムで9月4日まで、名称統一前のタイルに焦点を当てた企画展「『タイル』までのプロローグ~手わざの時代の陶磁製建築装飾」が開かれている。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」ミュージアムによると、タイルは1922年4月12日に平和記念東京博覧会の会場で開かれた全国タイル業者大会で名称の統一が図られた。それまでは使用される場所などによって敷瓦(しきがわら)や壁瓦、化粧煉瓦(れんが)など25種類以上の呼称が存在していたとされ、統一により受発注の際の混乱や不便を解消しようとした。また、スペイン風邪の流行による衛生意識の高まりからタイルに注目が集まっていたことや、ハイカラなものを好んだ時代背景があったという。
ミュージアムの村山閑(のどか)学芸員は「名称統一はタイル業界の大事件で、手工芸的な建築装飾から、大量生産される工業製品となる転換点になった」と説明する。
企画展では、名称統一を前に日本で作られた敷瓦や陶磁板など約40点を展示。西洋の影響を受けたデザインのものや、日本的な絵画表現を生かした作品などがあり、ゆがみのない土台や巧みな筆致から当時の職人たちの技術の高さが見て取れる。村山学芸員は「この100年の記念を機会に多くの人にタイルの歴史や文化に関心を持ってもらえたら」と来場を呼びかけている。
9月17日からはミュージアムなど市内2館で、愛知や東京との巡回企画展「日本のタイル100年」も開催される。













