高級観覧船の上から、鵜匠のたくみな手縄さばきを見物する乗船客=11日午後8時16分、岐阜市の長良川

 11日に開幕した岐阜市の長良川鵜飼では、高級観覧船3隻の運航が始まった。通常の約3倍の料金で乗船する船は快適なソファ席や天窓を備える。初日の乗船客からは「今までで一番の鵜飼を味わえた」と満足する声が聞かれ、アフターコロナを見据えた新たなファン獲得へ弾みを付けた。

 3隻は船体を黒色で統一し、闇夜に輝く月の光をイメージした「白月」、天窓を備えた「藍山」、鵜舟の篝火(かがりび)を表現した「花篝」の各船。コロナ後の富裕層やインバウンド(訪日外国人)の需要を見据える。11日時点の予約状況は114隻、1505人で、好調に推移している。

 初日は企業の経営者ら計約40人が乗船。長良川河畔の旅館から提供された鮎や飛騨牛の料理に舌鼓を打ち、より間近で眺められる鵜飼漁の技を堪能した。初運航を記念して、出船合図のホラ貝を吹く演出もあった。

 白月に乗船した大阪市の茶道師範の女性(77)は「鵜の顔がよく見えて、自然にため息が出た。今まで何度も見てきたけど、別格だった」と満足げに話した。