禅昌寺駅で擦れ違う高山線の特急「ひだ」=下呂市萩原町中呂

 列車や路線バスに乗る際に欠かせないのが時刻表。特に鉄道では、JR線は全国すべて、私鉄線は主要なものを網羅した情報が、本の形となり毎月市販されている。一方、近年はインターネットでの検索で簡単に時刻を調べられるようになった。便利な半面、紙の時刻表を見る機会が減り、読み解くことが、ある種の特殊技能のような扱いをされることもある。

 時刻を調べる際に想定される状況として「何時までに目的地に着きたい」というものがある。例えば岐阜県の下呂から高山に向かうとして、午前10時ごろに着きたいとする。ネット検索で午前10時到着と条件を設定すると、下呂同7時52分発高山同8時58分着の普通列車が出てくる。一方、時刻表を見ると、下呂同9時発高山同10時5分着の普通や、下呂9時27分発高山10時16分着の特急「ひだ」3号が見つかる。目的地での予定次第だが、ネット検索では見つけられないものが時刻表では見つかることもある。

 複数の列車を見比べやすいのも紙ならでは。擦れ違う駅の予測を立てる例を紹介する。下呂午前10時15分発の富山行き特急「ひだ」3号と、同駅同10時25分着の名古屋行き特急「ひだ」6号。単線の高山線では、どこかで擦れ違うことになる。普通列車の時刻から推定すると、富山方の隣駅の禅昌寺までは数分ほど。同駅で擦れ違うと予測できる。実際に現地で確認してみた。先に来たのは名古屋行き「ひだ」6号。停車して数分、手元の時計で10時20分に富山行き「ひだ」3号が通過。2本の特急が一瞬並んだ。

 ネットと紙、上手に使い分けたい。