岐阜県郡上市八幡町の国重要伝統的建造物群保存地区「郡上八幡北町」で、市が2012年から進めていた無電柱化工事が完了した。25日、同市八幡町殿町の郡上八幡まちなみ交流館で完成式があり、関係者が景観や防災力の向上を祝った。
郡上八幡北町は、市中心部を流れる吉田川以北の大手町、柳町、職人町、鍛冶屋町を中心とした約14・1ヘクタールのエリア。統一感のある町家が軒を連ね、城下町の風情が色濃く残る。
事業は景観の向上や道路空間の確保のほか、地震や台風で電柱や電線が道路を遮るのを防ぐ狙い。電柱44本を取り除き、電線を地中に埋めた。期間は今年3月までの10年間で、約13億2千万円を投じた。
完成式には関係者約30人が出席。日置敏明市長は式辞で「今後も歴史的な町並みなどの資源を生かし、訪れたい、住みたい、住み続けたい町と思ってもらえるよう魅力あるまちづくりに努めたい」と述べた。
出席者はテープカットで完成を祝い、通りを歩きながら地上や地下の設備を見学した。