平和を祈りながら鐘を突く市民=各務原市各務西町、金山寺

 太平洋戦争末期だった77年前の6月22日、169人以上が犠牲となった各務原空襲での犠牲者を悼み、今年も岐阜県各務原市内の31カ所の寺院で一斉に「平和の鐘」が鳴らされ、市民が平和を祈った。

 市は、大規模空襲が起きた6月22日を「平和の日」と定めている。「平和の鐘」は、各務原ユネスコ協会(榎本尚浩会長)が平和の日に合わせて、2007年から毎年市仏教会の協力で行ってきた。

 同市内では当時、川崎航空機工場などを目標とした米軍のB29爆撃機による空襲が度々あり、中でも6月22、26日の被害が大きかった。同市各務西町の金山寺では特に空襲がひどかった午前9時30分に鳥山一道住職が鐘を鳴らすと、訪れた約10人の市民が静かに目を閉じて手を合わせた。その後、訪れた市民も平和を祈りながら鐘を突いた。

 当時、12歳だった元教員の男性(89)=同市鵜沼川崎町=は「その時間は学校にいてグラウンドに掘った穴に避難していたが、ガラスが割れるような音が1時間くらいしていた」と当時を振り返る。空襲後、歩いて家へと帰ったが、「悲惨すぎて目を向けられなかった」と話した。

 77年後の現在は、ウクライナがロシアによる侵攻を受けており「何も悪くない市民が殺されるなんて許せない。平和がどれだけ幸せなことかよく分かる」と思いをはせた。