auの店舗前に掲示された謝罪の張り紙=3日午後2時25分、岐阜市内

 「早く復旧してくれ」「仕事の取引先と連絡がとれない」-。KDDI(au)の大規模通信障害は3日、岐阜県内でも終日続き、多くのユーザーが長時間の不具合にいら立った。KDDIは徐々に復旧していると説明するが、夜になっても県内での音声通話は不安定なまま。問い合わせへの対応に追われた販売店の店長は「店舗レベルではどうしようもなく、心苦しい」と肩を落とした。

 岐阜市内の販売店では午後、「早くしてくれ」と店員にいら立ちをぶつける男性の姿が見られた。来店するのはこの日2回目だといい、「午前中に復旧予定時間が出ていたのに、その時間になっても直らない」と困惑。仕事の取引先と連絡が取れなくなっているといい、「もし今晩中に復旧しなければ、他社キャリアに乗り換える」と逼迫(ひっぱく)した様子で話していた。

 一方の店員も頭を悩ませる。男性店長は「お客さまが来ているのに、対応できないのはこちらも心苦しい」と吐露。問い合わせは通常の週末と比べ1・5倍に増えており、事態が収束するまで機種変更などの受け付けや、店舗イベントを中止にする対応に追われた。店長は「店舗レベルではどうしようもない」とため息をついた。

 県危機管理部などによると、3日夜の段階では県内で通信障害に伴う被害や問題は報告されていない。台風4号の接近や、局地的豪雨の懸念もある。岐阜市消防本部の担当者は「もし緊急時につながらないとなると気がかりだ」、県警の担当者も「県民は不安に感じているのでは」と心配そうに話していた。