岐阜県民が愛するバーベキュー。もちろん世界中で楽しまれている。ほかの文化ではどんな楽しみ方をしているのだろう。岐阜県内に住むドイツ出身のご家庭にお邪魔すると、多文化が融合した美しいバーベキューを体験することができた。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」■シーズンは5月から9月
訪ねた先は日本家屋だった。歴史を感じさせる母屋に広い庭。ご家族は古民家を手入れしつつ暮らしている。匿名を条件に取材を受けてくれた。
ドイツでもバーベキューをするのですか? こんな質問に奥さまは「もちろん」。だが、シーズンがあるという。5月中旬から9月中旬で、日本と比べると短い。理由は「寒くなるから」。11月は最高気温が10度を下回る。天気もよくない。なるほど、バーベキューは夏だけの楽しみらしい。好きな人は固定式のバーベキューコンロを家に備え付けるという。
■トルコのおかげでナスを知った
それではさっそくいただきます。まず前菜。これがカラフル! トルコ風のニンジンサラダ、ライスサラダ、ポテトサラダなどがテーブルに。なぜトルコ風?と聞くと、話は一気にインターナショナルな内容になった。
ドイツにはトルコ人が多く住んでいる。イスラム教徒である彼らはイスラム教の礼拝室や戒律に従った「ハラル」でないと食べられない。だからトルコ系のスーパーが増えた。そのため、ドイツにトルコの食文化が入ってきた。ナスはドイツになかったが、トルコ系スーパーで売られたことで20年ほど前から普及するようになったという。ドイツはトルコのおかげでナスと出会えたとか。ドイツの皆さんも、かつおぶしにしょうゆを垂らした焼きなすでビールを飲んだりするのだろうか。
「ツァツィキ」というヨーグルトをベースにしたサラダも絶品。ギリシャ料理だそうだ。ライスサラダはカレー風味が食欲を刺激する。ここ岐阜の田舎でギリシャとインドとドイツが融合している。素晴らしい出会いだ。
■飛騨牛にジャムを添えて
2皿目は意外性にあふれた逸品だった。飛騨牛が登場した。しかもユズジャム添えだ。ジャム! 奥さまは「飛騨牛は脂っぽいから」と言うが飛騨牛にジャム! これがさっぱりして実においしい。「ドイツではジャムよりクランベリーソースをつけて食べる」という。「シカやイノシシ、カモ、ガチョウなどに合わせる。すごく伝統的な料理」とのこと。そういえば、先日富有柿で作ったジャムの取材をしたが、お薦めの食べ方がとんかつに付けることだった。おいしかった。ジャムとお肉は相性がいいのかもしれない。はやるかもしれない。いや本当に。
■ドイツビールを飲んで円安を懸念
誘惑に勝てず、ビールをいただく。もちろんドイツビールだ。ご主人は「このビールは僕が育った小さな町で造られた」と誇らしげ。人口2万人ほどのドイツの町から岐阜にいる私の胃袋へ旅をしてきたかと思うと感慨深い。取り寄せたのですか?と聞くと近くの大手量販店で買ったとのこと。円がさらに安くなればドイツのビールを買えなくなるかもしれない。恐ろしい事態だ。頑張れニッポン!









