岐阜県は2023年3月にリニューアル5周年を迎える岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(各務原市、空宙(そら)博(はく))の記念イベントの目玉として、航空自衛隊岐阜基地で21年に退役したF4戦闘機(通称ファントム)を新たに展示する。自衛隊側からの貸与を受け、ラストフライトを終えた岐阜の地で再び雄姿を見せる。また、高校生による人工衛星開発の研究を引き続き進めるほか、官民でドローンの開発や支援の在り方を考える研究会を設立するなど、23年は航空宇宙への関心をより広げるとともに、関連産業の支援体制の強化をさらに進めていく。
スマホ見せてグルメ・買い物お得に 岐阜新聞デジタルクーポン ファントムは1970年代に導入され、主力戦闘機として長年日本の空を守り続けてきたが、機体の老朽化により入れ替えが進んだ。最後の配備先が岐阜基地で、2021年3月に初号機など3機がラストフライトに臨み、惜しまれながら全機の運用を終了した。
空宙博は18年3月にリニューアルオープンし、旧陸軍の戦闘機「飛燕(ひえん)」の実機などを展示。22年5月には来館者が100万人を突破した。県によると、5周年を記念したイベントは23年3月下旬に開催する予定で、ファントムはイベント後も常設展示する。
さらに、宇宙食の試食会や紙飛行機の制作教室を開くほか、ヘリコプターの展示も1機増やしてコックピットでの搭乗体験ができるブースなども新設する。24年に開かれる「『清流の国ぎふ』文化祭」に向け、宇宙開発をテーマにした特別企画展の準備も進める。
また、県は航空宇宙産業への支援や担い手育成にも積極的に乗り出す。
県と岐阜大は21年、宇宙産業を将来の中核産業として育てていくことを目的に「ぎふ宇宙プロジェクト研究会」を立ち上げ、22年4月には取り組みの一環として小型の人工衛星を打ち上げる「ぎふハイスクールサット(GHS)プロジェクト」を始動させた。プロジェクトには、岐阜工(羽島郡笠松町)、大垣工(大垣市)、岐南工(岐阜市)、可児工(可児市)の4高校が参加し、無線通信や制御などそれぞれが得意とする分野を担っている。GHSでは、24年に打ち上げられるロケットへの搭載を目指し、23年度は動作や振動などの試験を行う予定。県は試験や打ち上げの支援を強化する。
ドローン分野では、航空法の改正に伴い、市街地などの上空でドローンを目視に頼らず自動で飛ばせるようになるため、さらなる開発や製造、活用が進むことが予想される。これを受け、県は23年1月中にも官民でドローンの研究会を発足させる。県内には航空宇宙産業の企業が集積しており、情報共有を図りながら政策の方針を明確にしていく。












