岐阜県高山市荘川町に分布する地層、手取(てとり)層群の大黒谷(おおくろだに)層で見つかっていた卵殻(らんかく)化石が、国内最古の恐竜卵殻化石であることが確認された。年代は前期白亜紀の約1億3千万年前で、恐竜は非鳥類型獣脚類トロオドン科の可能性が高い。岐阜県博物館、筑波大、千葉県立中央博物館が共同で研究し3日、日本古生物学会年会(オンライン開催)で成果を発表した。多数の恐竜化石が見つかっている手取層群でトロオドン科の化石は初確認。研究チームは「この地域が多様な恐竜を育む豊かな環境だったことが分かる」としている。
卵殻化石とは炭酸カルシウム質の硬い卵の殻の破片が保存された化石。仮に卵が完全な状態なら直径9センチ、幅4・5センチほどになるという。トロオドン科恐竜は、全長約1・5メートル。肉食または雑食性で、後肢(後ろ足)に大きなかぎ爪を持つ。鳥類に近く羽毛があったと考えられる。アジアで出現し、北半球で繁栄した。
1988年から2009年ごろにかけて、荘川町の「化石ハンター」下島志津夫さん(67)らが卵殻化石を複数発見していたが、詳細は不明だった。19年に岐阜県博物館学芸員の高津(こうづ)翔平さん(32)が研究に着手し、卵殻化石は9点と判明。さらに筑波大などと共同で研究を進めた。構造を詳しく分析した結果、恐竜類(最大長17ミリ、厚さ約0・5ミリ)5点、カメ類(最大長4・8ミリ、厚さ約0・6ミリ)2点、不明(最大長6・7ミリ)2点と分類された。















