福祉の現場では、利用者のため、地域のため、職員に元気いっぱいに自分らしく働いてもらうために、さまざまな工夫を凝らしています。新たな取り組みに挑む施設も多々。ニューチャレンジや自慢の取り組みをのぞいてみましょう。

毎月、「かふぇ」イベント開催

町民ら28人が参加した7月の「つなぐかふぇ」。神戸町立図書館の職員による本の紹介などが行われた
7月のつなぐかふぇに参加した職員と地域の認知症サポーター

 安八郡神戸町で特別養護老人ホーム「ラック」と地域密着型複合施設「りんどう」を運営する善心会では、コロナ禍で地域貢献活動を中止していましたが、住民と交流できる場として本年度から月1回、施設近くの町立図書館で「つなぐかふぇ」を開いています。

 かふぇは、近隣住民や図書館利用者らが参加し、認知症地域支援推進員や認知症サポーターの協力で運営。福祉制度や施設についての説明はあえてしないのがポイントです。図書館の職員による本の紹介や読み聞かせ、絵本の内容にちなんだ工作をする時間を設けて、参加者はコーヒーを飲みながらゆったりとした楽しい時間を過ごしています。

 ラックの浅野さんは「地域のいろんな世代の方が集まって楽しめる場所を目指しています。地域の方と話す機会が増え、相談のきっかけにもなれば。少しでも介護や施設を身近に感じてもらえればうれしいです」と話しています。