岐阜県瑞穂市本田、穂積北中の西側にあった字(あざ)です。「仁井畔」のほか、付近には「轟廻(とどろきまわ)り」という難読地名もありました。現在は田畑や住宅が広がっています。

 まず「仁井」は「新居」の意味で、16世紀にこの地域に移住した山口県岩国市出身の轟氏が、新たに田を開発した地区であることを意味するようです。新開地に「仁井」の好字が充てられたとされています。

 そして「畔」には「ほとり」や「境界」という意味もあり、仁井集落の東端ということから付けられたとみられています。「新開地の端っこ」という由来があるようです。

 なお、畔を「ぐろ」や「くろ」と読む地名は全国各地にあり、岐阜県内では8月に紹介した岐阜市の「次木(なめき)」に関連して「次木堤畔(なめきつつみぐろ)」があります。県庁近くの県道の信号標識にもなっているので、読める人も多いかもしれません。

(「地名が語るふるさと穂積」などを参照)

【答え】にいぐろ